「津波フラッグを知っている」は1割 甲府地方気象台調査

音を聞き取りにくい海岸で津波への警戒を呼びかける新たな手段として、気象庁は「津波フラッグ」を導入しましたが、甲府地方気象台の調査で、「知っている」と答えた人が県内では1割にとどまったことが分かりました。

赤と白の格子模様の旗、「津波フラッグ」は視覚的に津波の警戒を呼びかける手段として気象庁が3年前に導入したもので、津波注意報以上が発表された場合は海水浴場などで振ったり掲示したりすることにしています。
12年前の東日本大震災で、聴覚障害のある人の死亡率が被災者の中で高かったことを教訓として、防災無線などの音声が波の音で聞こえにくい海岸で視覚的に危険を知らせるために運用が始まりました。
一方で、全国的な認知度の低さが課題で、甲府地方気象台が先月、イベントに来場した76人を調査した結果、「知っている」と答えた人は9人と、1割にとどまったことが分かりました。
夏休みの期間中は、山梨県からも県外の海水浴場などに出かける人が増えることから、気象台は「津波フラッグ」が、海で自分や家族、友達の命を守る役割を果たすことをあらためて知ってほしいとしています。
気象台は「海で『津波フラッグ』を確認したらすぐに岸に上がり、安全な場所に避難してほしい」と強く呼びかけています。