「山梨県を水素先進地域へ」県が戦略会議の初会合

山梨県を、次世代のエネルギーとして注目される水素の開発や普及に向けた先進地域にしようと、県は新たに戦略会議を立ち上げ、20日、初会合を開きました。

20日は、甲府市で「やまなし水素社会実現戦略会議」の初会合が開かれ、資源エネルギー庁の担当者や山梨大学の教授など7人のメンバーが集まりました。
はじめに県企業局の村松稔公営企業管理者が、「グリーン水素を製造する米倉山を世界的イノベーションの拠点にしていきたい」とあいさつしました。
このあと会議は非公開で行われ、県によりますと参加者からは水素の普及に向けてさまざまな研究が行われている米倉山について、多くの人に知ってもらう取り組みが必要だとか、甲府市内に建設予定のリニア中央新幹線の新駅周辺で水素を活用すべきだといった意見が出されたということです。
水素をめぐっては政府が先月、グリーン水素を製造する技術などに、今後15年間で官民で15兆円を超える投資を行う方針を示していて、これを機に県は米倉山を中心に県全体を水素社会の先進地域にしたいとしています。
県企業局新エネルギーシステム推進室の宮崎和也室長は、「米倉山に水素関連の先進的な実証試験を呼び込めるように、米倉山の施設の機能を強化していきたい」と話していました。
県は今年度中に2回ほど会議を開き、水素に関する先進地域にするためのビジョンなどについて意見を取りまとめ、具体的な政策づくりに役立てることにしています。