素材の手触りで物語を楽しむ絵本の朗読会 県立盲学校

使われる素材の手触りなどで物語を楽しむ絵本の朗読会が、県立盲学校で開かれ、子どもたちは話の続きをみずから手がける絵本作りにも挑みました。

朗読会は、イタリアで視覚障害者のための教材制作や読書の普及活動などに取り組むピエトロ・ヴェッキアレッリさんを招いて、山梨大学や山梨県立大学などが甲府市の県立盲学校で開いたもので、小学部の4人が参加しました。
この中で、ピエトロさんはイタリア語で書かれた『へんしんどうぶつ ジョルジェット』という、手で触ることができる絵本を読み聞かせました。
子どもたちは和訳の点字に触れながら、主人公がさまざまな体に変身する様子をフェルトや羊毛、鳥の羽などの手触りの違いで感じていました。
また、絵本の話の続きを自分たちで作るワークショップも行われ、子どもたちは毛糸やビーズ、リボンなどを台紙に貼りつけて主人公が変身する場面を立体的に表現していました。
参加した3年生の女子児童は「砂みたいなざらざらや草みたいなごわごわが楽しかったです。本と同じにならないように工夫しました」と話し、6年生の男子児童は「段階を踏みながら作ることで新しい作品ができるのが楽しかったです。英語で話せてよかったです」と話していました。
ピエトロ・ヴェッキアレッリさんは「子どもたちのことばに感動しました。楽しんで本を読んでもらい、将来、自分で読書を楽しむ人に育つことを願っています」と話していました。