西湖のクニマス生息推計 おととし1万7000匹余 過去最多

富士五湖の西湖でしか生息が確認されていない淡水魚「クニマス」について、おととしの生息数の推計は1万7000匹あまりと、県の調査開始以来、最も多くなったことがわかりました。

クニマスはかつて秋田県の田沢湖に生息し、80年ほど前に絶滅したとされていましたが、13年前に富士河口湖町の西湖で生息していることが確認されました。
クニマスの繁殖や研究を行う県水産技術センターでは毎年、試験採取や遺伝子解析などを行って生息数を推計していて、おととしはおよそ1万7000匹と、これまでで最も多かった3年前をおよそ5000匹、率にして40%余り上回り、県が調査を始めた2012年以来、最も多くなりました。
センターによりますと、背景には降水量が多かったことから湖底の湧き水が増えて産卵環境が改善したことや卵を食べていたヨーロッパウナギの駆除が進んだことがあるとみられ「今後も調査データを積み重ね、クニマスの保全に向けた取り組みにつなげたい」としています。