「甲府城跡」整備や復元の検討委 石垣土台の一部発掘報告

4年前に国の史跡に指定された甲府市の「甲府城跡」について、有識者などが集まって整備や復元を検討する委員会が15日甲府市で開かれました。
委員会では石垣の土台の一部が発掘されたことなどが報告されました。

甲府城は武田氏が滅んだあと豊臣秀吉の命によって戦国時代末期に築かれたとされ、江戸時代には甲府藩の居城などとして使われ、4年前に「甲府城跡」として国の史跡に指定されました。
甲府城跡の整備や復元を検討する委員会は、県が去年から開いていて、15日行われた4回目の委員会には考古学や歴史学の有識者に加え文化庁の文化財調査官など7人が出席しました。
はじめに県埋蔵文化財センターの北村徹所長が「内堀の石垣の復元についてさまざまな角度から助言をいただければ幸いです」とあいさつしました。
このあと委員会は非公開で行われ県によりますと、ことし1月から3月に行われた発掘調査で、内堀の一部、135平方メートルほどの範囲で石垣が沈み込むのを防ぐために敷かれていた木材が発掘されたことなどが報告されたということです。
委員からは内堀の復元について「石垣の高さや積み方など重点的に見せたいポイントを明確にすべきだ」とか「土台の木材にも資料価値があるため専門家に保存方法を聞くべきだ」などの意見が出されたということです。
県は今年度中に再度委員会を開き、基本設計を作成することにしています。