リニア中央新幹線工事 山梨県側からボーリング調査 JR東海
リニア中央新幹線のトンネル工事をめぐり、静岡県が水の流出に懸念を示している山梨県側から静岡県境付近までのボーリング調査について、JR東海は、21日から山梨県内で開始すると発表しました。
このボーリング調査は、リニア中央新幹線の山梨県内のトンネル工事のため、山梨県内から静岡県境付近までの地質や地下水の状況を確認するものです。
JR東海によりますと、調査が始まるのは、静岡県境から800メートルほど離れた山梨県早川町にある地点で、トンネル工事の前に作業用などで使う「先進坑」の内部を静岡県境側に向けて掘り進め、残りおよそ100メートルとなる地点からは、水の流出量が基準を超えた場合はすぐに中断するなど、慎重に進めるということです。
順調に進めば、ことし5月には県境に達するということです。
JR東海は「静岡県内の水資源に影響はないと考えている。県境から100メートル付近は特に慎重に実施する」としています。
一方、静岡県は、今回の調査区間、静岡県内につながる断層を通り水資源に影響が出る懸念を示していて、川勝知事は「地下水の流出のおそれが低い区間を科学的根拠に基づいて設定するなどの県の要請に対する調整がなく調査を開始することは極めて遺憾だ」とコメントしています。