介護施設などでの高齢者虐待 山梨県内で昨年度9件 最多に
高齢者が介護施設の職員などから受けた虐待の件数が昨年度、県内では9件で、統計を取り始めてから最も多かったことが県のまとめでわかりました。
山梨県によりますと、昨年度、県内の介護施設の職員や訪問ヘルパーなどによる高齢者への虐待について調べたところ、合わせて14件の相談や通報が寄せられたということです。
このうち9件が虐待と判断され、虐待を受けたのは19人でした。
これは統計を取り始めた2007年度以降で最も多くなりました。
虐待を内容別で見ますと、暴力や体の拘束などの「身体的虐待」が2件、「身体的虐待」や生活援助を行わないなどの「介護等放棄」などとの複数の要因によるケースが6件、その他が1件となっています。
一方、在宅の高齢者が家族や親族などから受けた虐待は前の年度と比べて7件少なくなったものの、83件に上りました。
県健康長寿推進課は介護施設の職員向けに虐待防止の研修を行うほか、在宅の高齢者への虐待を防ぐために弁護士や社会福祉士などの専門職を市町村に派遣するとともに、市町村職員を対象に対応力を養う訓練を実施するということです。