60代女性が特殊詐欺で7400万円余の被害 高知 土佐

実在する国の組織の職員を名乗り「あなたの携帯電話からウイルスが出ている」といったうその電話を信じ、高知県土佐市の60代の女性が現金7400万円余りをだまし取られていたことがわかり、警察は特殊詐欺事件として捜査しています。

警察によりますと、ことし1月、土佐市に住む60代の女性の携帯電話に「内閣サイバーセキュリティセンター」の職員を名乗る男から「050」で始まる番号で電話がありました。

男は「あなたの携帯電話からウイルスが出ている。被害者がいるので保険に入ったほうがいい」などといって保険の加入を勧め、女性は指定された口座に現金50万円を振り込んだということです。

その後も同じ組織の職員を名乗る複数の男から「裁判所とやりとりをしているので、費用を支払ってほしい」とか「被害者に補償金を支払う必要がある」などと電話があったということです。

信用した女性は、銀行口座への振り込みや東京都内の住所への現金の送付を49回に渡って繰り返し、7400万円余りをだまし取られたということです。

凍結された銀行口座に女性が振り込みをしていたことから銀行が不審に思い被害が発覚したということで、警察は特殊詐欺事件として捜査しています。

警察によりますと、県内の特殊詐欺の被害額は、ことしに入っておよそ3億3300万円にのぼり3億円を超えたのは2014年以来だということです。

警察は身に覚えの無い電話やメールなどには応じず、すぐに警察や家族などに相談するよう呼びかけています。