日高村の日下川 洪水対策 3本目の放水路完成

洪水対策として国などが整備を進めてきた日高村の日下川の新しい放水路が完成しました。

完成したのは、日高村の日下川に整備された直径が7メートル、長さ5.3キロのトンネルを含む放水路で、10日、高知河川国道事務所が報道関係者向けに説明会を開きました。

放水路の機能は増水した川の水を別の場所に排水するもので、日下川にはこれまで2本の放水路が整備されていましたが、平成26年の台風の影響で多くの住宅が浸水し、国道が通行止めになるなどの被害が出ました。

このため、国土交通省などが床上の浸水を解消しようと、6年前から新しい放水路の工事を進め、今回、3本目の放水路が完成しました。

日下川は下流に向かって標高が高く、水が流れにくい構造のため、放水路の出口にかけて標高をおよそ5メートル低くする傾斜がつけられているほか、水を確実に排出するため、流れてきた土砂や流木を取り除く設備も備えられています。

4月21日には、住民などを対象にした完成イベントが開かれ、放水路の見学もできるということです。

高知河川国道事務所の壬生恵庫副所長は「床上浸水の被害は解消され、安全性は高まったと思いますが住民の皆さんには日頃から気象状況を確認し、引き続き大雨などに備えてほしい」と話していました。