小林製薬「紅麹」含む健康食品 ドラッグストアで商品取り下げ

小林製薬の「紅麹」の成分を含む健康食品を摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題を受けて、高知県内のドラッグストアでも店頭から対象商品を取り下げたり、注意の呼びかけを行ったりして対応に追われています。

小林製薬の「紅麹」の成分が含まれた健康食品をめぐって、摂取したあとに腎臓の病気を発症するなどしてきょうまでに4人が死亡、106人が入院したことがわかっています。

この問題をめぐって、大阪市が27日「紅麹コレステヘルプ」など3種類の製品について、食品衛生法に基づき回収を命じる行政処分を出しています。

こうした中、高知県内の小売店でも店頭から対象商品を取り下げたり、注意を呼びかけたりするなど対応に追われています。

高知市に本社を置くドラッグストアチェーンでは、機能性表示食品、「紅麹コレステヘルプ」を販売していましたが、すでにすべての商品を店頭から取り下げたほか、店内に「ただちに使用を中止してほしい」と書かれた案内文を張るなどして来店客に注意を呼びかけています。

高知県によりますと、これまでに県内での健康被害の相談や食品メーカーによる自主回収の届け出などは確認されていないということです。

このドラッグストアの店長は「急きょ店頭から該当する商品を撤去しました。この商品を購入した方がいれば返品の対応を取るほか、小林製薬が設けた相談窓口を案内したい」と話しています。

【専門家「摂取し症状があれば医療機関受診を」】
食の安全の問題に詳しい東京大学の唐木英明名誉教授は、「紅麹は古くから食品の着色料として使われていて、その色素自体には危険性はない。問題は今回のサプリメントなので、もし摂取した人で尿が出にくくなったり、体がむくんだりするような症状があれば、すぐに医療機関を受診してほしい」と話しています。