安芸市の森「自然共生サイト」に認定 ツキノワグマ移動経路に

多様な生物が守られている区域として国が認定する「自然共生サイト」に、ツキノワグマなどの移動経路となっている安芸市別役地区の森が認定され、認定証の授与式が行われました。

環境省は希少な動植物が生息していたり、動物の越冬や繁殖の場になったりしている企業や団体、個人などの土地を「自然共生サイト」として認定する制度を今年度から始めています。

授与式は、安芸市役所で行われ、環境省四国事務所の大林圭司所長から横山幾夫市長に認定証が手渡されました。

新たに「自然共生サイト」に認定されたのは、安芸市と企業が所有する別役地区の森の一部で、広さは212ヘクタールにのぼります。

この森にはニホンジカやカモシカとともに絶滅のおそれがある四国のツキノワグマなどの野生動物が生息していて、今回認定された場所は、動物たちの移動経路になっていることなどが評価されたということです。

この場所は安芸市と大手商社の三菱商事、それに高知東部森林組合などが協定を結んで整備にあたり、野生動物が食べる実が育つ広葉樹を、徐々に増やす活動を行ってきたということです。

安芸市の横山市長は「安芸市にこのような大変自慢ができる森があり、喜ばしい。今後も守っていく取り組みを進めていきたい」と話しています。