高知学芸高校の上海列車事故から36年 学校で慰霊式

修学旅行で中国を訪れていた高知市の高知学芸高校の生徒27人と教員1人が死亡した上海列車事故から36年となる24日、学校で慰霊式が行われ、遺族などが祈りをささげました。

36年前の1988年3月24日、高知学芸高校が修学旅行で中国・上海を訪れていた際、生徒の乗った列車が、対向の列車と正面衝突し、1年生の生徒27人と教員1人が死亡しました。

高校では、雨が降る中、慰霊式が行われ、初めに遺族や在校生など300人余りが全員で黙とうをささげました。

そして、橋本和紀校長が「異国の地で亡くなった皆さんの胸中に宿っていた夢や希望に思いをはせると痛恨の情に堪えない。事故のことを忘れず語り継ぎ、教訓を生かしていきたい」と述べました。

参列者は、事故で亡くなった生徒と教員の名前が刻まれた碑に花を手向け、中には、子どもの名前を手でなぞる遺族もいました。

事故で当時16歳だった娘の寿和さんを亡くした宮地俊子さんは「冷たくなった体を迎えに行ったときも雨で、胸が張り裂ける思いがします。歳月が経っても悔しさや悲しさは常に心にあります。2度と同じようなことは繰り返してはいけない」と話していました。