港の“特定利用” 高知県が指定の受け入れを国に伝える

有事に備えて自衛隊や海上保安庁が利用できるよう国が空港や港の整備を進める「特定利用空港・港湾」について高知県は22日、国に対し、指定の受け入れを伝えました。

「特定利用空港・港湾」は、有事に備えて国が空港や港を指定し、平時から自衛隊や海上保安庁の船や航空機が円滑に利用できるようにするもので、指定されれば空港や港が整備や拡充されます。

県内では、高知港、須崎港、それに宿毛湾港が候補に挙がっていて、今月19日には対応を検討してきた県と高知市、須崎市、宿毛市の3市が指定を受け入れる方向で合意していました。

県庁で開かれた記者会見で浜田知事は22日、国に対して指定の受け入れを伝えたことを明らかにしました。

受け入れの理由について浜田知事は、高知市の浦戸湾の三重防護の整備などが加速すると期待されることや、自衛隊などが港を熟知すれば大規模災害への対応にメリットがあることなどをあげました。

一方、市民から不安の声も出ていることについて、浜田知事は「県民への周知のための時間がもう少しあればベストだったが、県としてできる説明はさまざまな機会を通じて県民に向けてしていきたい。疑問がある方には真摯に対応していく」と述べ、理解を求めていく考えを示しました。