南国市駅前町の空き店舗 県が行政代執行で解体工事始める

南国市のJR後免駅の駅前広場や道路の整備工事に伴い、明け渡しを求めてきたものの移転に応じない空き店舗の建物について、県は、18日から行政代執行による建物の解体工事に入りました。

県が行政代執行による解体工事を始めたのは、南国市駅前町にある空き店舗となっている建物です。

県によりますと、南国市は、JR後免駅前から市街地へのアクセスを向上させるため、駅前広場やそこにつながる道路の整備工事の計画を進めています。

これに伴い、市は、建物の所有者と明け渡しに向けた交渉を進めてきました。

しかし、交渉がまとまらず、去年10月の明け渡しの期限を過ぎても移転に応じなかったことから市から請求を受けた県は18日から行政代執行による建物の解体工事に入りました。

午前9時に県の担当者が行政代執行を宣言したあと、バールで建物のドアをこじあけて県や市の職員たちが建物の中に入り、取り壊しに向けた調査を進めていました。

県によりますと、県内で行政代執行が行われたのは平成18年度以来で、4月初めにも工事を完了する予定です。

行政代執行の実施本部長を務める県都市計画課の本田浩一郎課長は、「交渉で土地の取得を進めたかったので、行政としては本意ではない。しかし、工事を始めた以上は、事故が起きないよう安全第一で作業を進めたい」と話していました。