身が固く生臭いカツオ「ゴシ」最新の研究成果報告 高知

さばいてみるまで普通のカツオと判別できないことから、食品ロスなどの問題につながっている、身が固く生臭い「ゴシ」と呼ばれるカツオについて、高知市で最新の研究成果が報告されました。

これは高知市で開かれた高知県や地元の経済界でつくる「高知カツオ県民会議」の総会で報告されたものです。

「ゴシ」と呼ばれるカツオは身が黒くて固く、生臭い風味で、さばいてみるまで普通のカツオと判別できないことから、中土佐町の鮮魚店の代表は、食品ロスなどの問題につながっている現状を紹介しました。

「ゴシ」と呼ばれるカツオになる要因について、釣り上げるときの人為的な影響かそれとも環境によるかはわかっておらず、高知大学ではおととしからこのメカニズムについて研究を進めています。

登壇した高知大学農林海洋科学部の森岡克司教授は、冷凍のカツオを分析した結果、重さが3キロ以下の比較的小さいカツオが「ゴシ」になりやすい傾向があることや、身に含まれるコラーゲンの多さが食感の固さに影響していることなど、最新の研究成果を報告しました。

森岡教授は、「『ゴシ』のカツオの発生メカニズムはまだわかっていないが、遺伝や栄養状態などの研究を進めることで、カツオ資源の有効利用につなげていきたい」と話していました。