県立林業大学校で卒業式 「県の林業を支えていきたい」

林業の担い手を育てる県立林業大学校で15日、卒業式が行われ、森林組合への就職や専攻課程への進学など、新たな一歩を踏み出しました。

香美市にある県立林業大学校は若い担い手を増やそうと開校し、研修生たちは林業の経営戦略や最新の木材の活用方法などを学んできました。

15日、卒業式が行われ、41人の卒業生が出席し、代表が修了証書を受け取りました。

林業大学校の校長は、木材を使った新国立競技場を手がけた建築家の隈研吾さんで、ビデオメッセージで「ここで学んだことを社会で還元する意識で世の中に出てほしい。林業へのニーズは高まっていて、みなさんに社会が期待しています」とエールを送りました。

これに対して卒業生代表の入野和希さんが「さまざまな年代の仲間と切磋琢磨し、知識や技術の習得を目指した日々はかけがえのない財産です。次世代の林業や木造設計界をリードする存在に成長していきたい」と決意を述べました。

学校によりますと、卒業生41人のうち25人は県内外の森林組合や工務店などに就職し、残りの16人はより専門的な知識を学ぶ専攻課程に進むということです。

卒業生の男性は「入学後、初めて重機やチェーンソーなどを使い、難しく感じることもありましたが、林業の担い手が不足する中でこれからの高知県の林業を支えていきたい」と話していました。