マイナ保険証 医療機関6割余 去年10月以降もトラブル

マイナンバーカードと一体化した健康保険証をめぐるトラブルについて、県内の開業医などで作る団体がアンケートしたところ、回答した医療機関のうち6割余りが去年10月以降もトラブルがあったと回答したことがわかりました。

マイナンバーカードと一体化した健康保険証「マイナ保険証」をめぐって、他人の情報がひも付けられるなどのトラブルが全国で相次ぎ、政府が去年6月から11月末にかけて総点検を実施する事態となりました。

こうした中、県内の医師や歯科医師などで作る「高知保険医協会」は、去年11月から1月にかけてトラブルに関するアンケートを445の医療機関に送り、129の医療機関から回答を得ました。

この中で、去年10月以降、「トラブルがあった」と回答したのは、62%にあたる80の医療機関で、依然としてトラブルが続いていることがわかりました。

トラブルの内容を複数回答で聞いたところ、
「名前や住所で●が表記される」が57件、
「資格情報の無効がある」が31件、
「カードリーダーでエラーが出る」が28件でした。

政府は今の健康保険証をことし12月に廃止することを決めていますが、高知保険医協会は強引なデジタル化への対応は難しいとして、健康保険証の存続を求めています。

高知保険医協会の伊藤高会長は、「医療機関でのトラブルが減っていないので、現場の声を聞き12月の廃止をやめてほしい」と訴えています。