外来種の鳥 サンジャクが室戸でも目撃 生息地 東へ拡大か

高知県の鳥、ヤイロチョウの住みかを脅かすと懸念される外来種の鳥、サンジャクが県東部の室戸市でも目撃されたという情報が相次いで寄せられ、自然保護団体は、生息する地域がさらに東へ広がったとして懸念を示しています。

サンジャクは中国大陸などに分布するカラスの仲間で、20年以上前に愛媛県宇和島市の観光施設から逃げて野生化し、高知県の鳥で国の絶滅危惧種に指定されているヤイロチョウの住みかを脅かすと懸念されています。

高知県内では県西部を中心に分布が確認されているほか、安芸市でも目撃された事例があります。

サンジャクの情報を収集している自然保護団体「生態系トラスト協会」によりますと、今月上旬、室戸市河内地区の70代の男性2人から「サンジャクを目撃した」という情報が相次いで寄せられたということです。

目撃した人の話では、「尾や羽の先が白い」とか、「体が青みがかっている」などサンジャクの特徴をとらえていたということで、団体では、「室戸で生息している」として、生息する地域がさらに東へ広がったとしています。

「生態系トラスト協会」の中村滝男会長は、「サンジャクは『侵略的外来種』で、在来の小鳥たちを食べてしまう。

四国中に広がってしまうとどうにもならないので国や県に対策をお願いしたい」と話しています。