コロナ禍前まで消費回復せず 飲食業から新業態に挑戦の動き

新型コロナウイルスの影響を大きく受けた飲食業界。
高知市は、酒好きが多いことで有名ですが、消費者の節約志向の高まりもあって、今も売り上げは、感染拡大前の水準まで回復せず、新たな業態に挑戦しようという動きが出てきています。

総務省の家計調査で、「飲酒代」が全国平均の2倍近くにのぼり、酒好きが多いことで知られる高知市。

市内中心部にある居酒屋では、2年前、新規の客を呼び込もうと人目につきやすいビルの1階に店舗を移し、席数も1.5倍に増やしました。

新型コロナウイルスの影響が落ち着き、週末の夜になると、多くの客でにぎわいますが、平日は客足が減り、月の平均の売り上げも感染拡大前の8割程度までしか回復していないということです。

消費者の節約志向の高まりや事業者に対するアルコール検査が強化されたことで、翌日の仕事を考慮して平日にお酒を飲むのを控える人が増えたためではないかと店では分析しています。

そこで新たに取り組んでいるのが新たな事業への挑戦です。

会社の強みである接客のノウハウを生かして、去年1月、飲食店のすぐ近くにリラクゼーションサロンをオープン。

予約の状況に応じて居酒屋とサロンの従業員を柔軟に配置することで従業員の雇用を守ることにもつながっています。

友田由美社長は「物価高がある中でどのように工夫をしていくか日々従業員と一緒に考えながら進めているところです。みんなで助け合いながら高知の街の中で生き延びたい」と話していました。