津波想定 高知 黒潮町で中学生が「事前復興」考える授業

南海トラフ巨大地震で全国で最も高い34メートルの津波が想定されている高知県黒潮町で、中学生たちが「事前復興」について話し合う授業が開かれ、被災後のまちづくりに向けて意見を出し合いました。

この授業は子どもたちに「事前復興」について学んでもらおうと開かれ、30日は、黒潮町の佐賀中学校の全校生徒およそ50人が参加しました。

「事前復興」は災害が起きる前に自治体や住民などが復興の方針をあらかじめ決めておく考え方で、黒潮町は県内の沿岸19市町村の中でも先行して計画づくりに取り組んでいます。

生徒たちは被災後も人を呼び込むためのアイデアを出し合い、かつおなど地元の特産品に特化したレストランなどの出店や、お得なクーポン付きの観光用のバスを導入するなどの意見が出されていました。

女子生徒は「難しく考え過ぎずに自由にアイデアを出せてよかったです。地震が起きたあとも住民みんなと協力してまちを残せるように頑張っていきたい」と話していました。

授業を企画した黒潮町情報防災課の宮上昌人係長は「地震が10年後に起きたらいまの中学生が復興のまちづくりの中心になると思う。子どもたちの柔軟な発想を計画に盛り込んでいきたい」と話していました。