早明浦ダムの森林保全へ3市町が基金設置 林業活性化へ連携

香川県などの貴重な水源となっている早明浦ダム。
上流域では、森林の手入れが行き届かず、ダムの貯水量の低下が懸念される中、立地する高知県土佐町と本山町、高松市が協力して基金を設置し、林業の活性化などに連携して取り組むことになりました。

吉野川上流の早明浦ダムは、香川県や徳島県の主な水源となっていますが、上流域では林業の担い手不足で森林の手入れが行き届かず、ダムの貯水量の低下が懸念されています。

こうした中、ダムが立地する土佐町と本山町、それに高松市のトップが18日、土佐町に集まり、基金を設置して林業の活性化などに取り組むことになりました。

基金では一般の人たちや企業から寄付を募り、林業の活性化や担い手の確保などに取り組むことにしています。

土佐町などでは森林の整備が進めば、森が水を蓄える力が高まり、上流からダムに流れ込む水の安定的な確保につながると期待しています。

土佐町の和田守也町長は「森林の荒廃が進み、ダムの貯水量の減少にもつながっている。この取り組みを通じて持続可能な地域を作っていきたい」と話していました。

また、高松市の大西秀人市長は「早明浦ダムのおかげで高松市民は心配せずに水を使えている。森林の整備を手伝い、早明浦ダムの水を守っていきたい」と話していました。