障害者への虐待件数 昨年度は24件 過去最多に 県が公表

昨年度、障害のある人が、世話をする人や施設の職員から虐待を受けた件数は県内であわせて24件と前の年度より10件増えて、統計を取り始めて以降、最も多くなりました。

県は、障害者虐待防止法が施行された平成24年度から毎年、障害のある人が虐待を受けた件数を調べていて、このほど、昨年度の件数を公表しました。

それによりますと、親など世話をする人から虐待を受けた件数は17件、障害者福祉施設の職員から虐待を受けた人は7件と、あわせて24件の虐待が認められました。

これは前の年度より10件多く、統計を取り始めた平成24年度以降、最も多くなりました。

虐待の内容は、▽暴力などの身体的虐待が14件で最も多く、次いで、▽暴言などの心理的虐待が9件、▽同意なく預貯金を使うなどの経済的虐待が5件などとなっています。

また、この中には、生命や身体、生活に重大な危険が及ぶ重度なものが4件あったということです。

虐待の件数が最も多くなったことについて、県は、障害者への虐待を防ぐ意識が高まり、通報件数が増えたことが要因として考えられるとして、研修などを通じて虐待を減らせるよう取り組みを強化したいとしています。