高知市の年の瀬の風物詩「しめ縄市」 半世紀の歴史に幕
高齢化を理由に高知市の年の瀬の風物詩が姿を消すことになりました。
正月用品を買い求める客でにぎわう恒例の「しめ縄市」が、出店者がいなくなったため、戦後から半世紀以上続いてきた歴史に幕を閉じることになりました。
年末恒例の「しめ縄市」は、高知市中心部の追手筋で毎週開かれる街路市「日曜市」の出店者が、戦後、正月用品を販売したのが始まりとされています。
しめ縄市実行委員会によりますと、およそ20年前、25軒ほどが軒を連ねて多くの買い物客でにぎわっていましたが、ここ数年は高齢化を理由に出店者が減っていたということです。
去年はわずかに3軒で、ことしはいずれも出店しないことを決めたことから高知市の年の瀬の風物詩「しめ縄市」は、戦後から半世紀以上続いてきた歴史に幕を閉じることになりました。
ただ、しめ縄や門松など、正月飾りの販売は「日曜市」で続けられるということです。
去年まで出店していた高橋尚子さんは「スーパーなどで正月飾りが買えるようになってから客も減っていました。高齢なのでやめることにしましたが、寂しい気持ちでいっぱいです」と話していました。