高知県 来年度当初予算案見積額 コロナ予算減り16年ぶり減

高知県の来年度の当初予算案の見積額は、一般会計の総額でおよそ4776億円となり、今年度より8億5000万円余り減りました。見積額が前の年度の当初予算を下回るのは16年ぶりです。

高知県は、来年度の当初予算案の編成に向けて、各部局からの要求を見積額として公表しました。

それによりますと、見積額は一般会計の総額で4776億300万円となり、今年度より8億5400万円減っています。

これは新型コロナ対策の予算が減ったためで、見積額の段階で前の年度を下回るのは平成20年度以来、16年ぶりです。

来年度の予算編成では、従来のデジタル化、グリーン化、グローバル化の3つの柱に加えて人口減少対策を強化する事業に「重点施策推進枠」を設ける方針で、見積額は38億3800万円となっています。

具体的には、
▼草刈りや祭りなどの担い手が不足している中山間地域と都市部の住民が交流する仕組みの構築や、
▼外国人労働者の確保に向けて県が認定した施設で日本語を学び、県内で一定期間働いた人に対し授業料相当の金額を助成するとしています。

また、南海トラフ巨大地震の対策に関連した見積額は、254億7800万円です。
▼津波による浸水が想定される区域の外に高所カメラを設置し、被害状況や天候などを離れた場所から確認するシステムの整備や、
▼大規模災害に職員が迅速に対応できるよう人材の育成計画を作成することにしています。

県は、今後、予算の査定を進め、来年2月中旬に当初予算案を公表することにしています。