香南市談合 起訴取り消しの市の元課長が賠償求め元市議を提訴

香南市が発注した工事をめぐり、元市議会議員を通じて入札情報を漏らしたとして逮捕・起訴され、その後、起訴を取り消された市の元課長が、「虚偽の供述で名誉が傷つけられた」などとして、元市議会議員に800万円余りの賠償を求める訴えを起こしました。

訴えを起こしたのは、香南市住宅管財課の課長を務めていた男性職員です。

元課長は、市が発注した市営住宅の解体工事の入札をめぐり、入札に関する情報を元市議会議員を通じて建設会社の元社長に漏らしたとして、官製談合防止法違反などの罪でおととし逮捕・起訴されました。

しかし、元市議会議員が「課長から入札の情報を聞いた」としていた供述を翻し、検察は「起訴した内容を維持することが困難だ」として元課長の起訴を取り消しました。

元課長は「虚偽の供述で逮捕・起訴され、2か月以上、身体の自由が奪われたほか、実名報道で名誉が傷つけられた」などとして、先月、元市議会議員に対して800万円余りの賠償を求める訴えを高知地方裁判所に起こしました。