高知大学 アユの感染症解明へ クラウドファンディングで募る

「清流の女王」とも呼ばれるアユの感染症の実態を解明し資源の回復につなげようと、高知大学は、県内の河川で大規模なアユのPCR検査などを行う費用をクラウドファンディングで募る取り組みを進めています。

高知県内のアユの漁獲量は、平成6年まで年間1000トンを超えていましたが、細菌性の感染症、「冷水病」のまん延などで、近年は100トン程度にまで落ち込んでいます。

そこで、高知大学は、「冷水病」をはじめとしたアユの感染症の実態を解明し、資源の回復につなげようと、県内の河川で大規模なアユのPCR検査などを行うための費用を、クラウドファンディングで募っています。

検査の結果をもとにゲノム解析を行うことで、感染源の推定などができるということです。

目標金額は300万円で、寄付をした金額に応じて、研究室の見学のほか、アユの放流や友釣りが体験できます。

高知大学農林海洋科学部の今城雅之准教授は「人間が川に持ち込んでしまったアユの感染症は、人の手で解決する責任がある。地域の力でアユを守り、防疫対策の先進県と言われる第一歩にしたい」として、協力を呼びかけています。