俳優の高知東生さん 違法薬物の乱用防止を呼びかけ

大麻などが若い世代に広がる中、違法薬物の乱用防止を呼びかける大会が21日、高知市で開かれ、高知市出身の俳優、高知東生さんが薬物依存の怖さについてみずからの体験を語りました。

県と厚生労働省が高知市で開いた21日の大会には薬物乱用の防止活動に取り組む指導員や地元の高校生など270人あまりが参加しました。

大会では、過去に薬物を手を出してしまった経験をもとに啓発活動に取り組んでいる高知市出身の俳優、高知東生さんが講演しました。

この中で、高知さんは「上京した際、自分と年齢が変わらない人たちがバリバリ仕事をして、豪快に遊んでいた。この人たちから成り上がるための情報が欲しくて近づいた」と覚醒剤を始めたきっかけを話しました。

その後は、「ゴルフなどの趣味で仕事のストレスを解消しようとしたものの、薬物の快感には勝てなかった」と話し、社会に復帰した後も経営していた店の立ち退きを求められたほか、友人からは連絡を拒否されるなどの苦しい過去があったことを明かしました。

その一方で、「薬物の乱用防止の啓発活動に取り組むことで、自らと向き合うことができた」と述べ、「本気で生き直したいと思えば、理解してくれる人はいるので1人で戦わないでください」と訴えていました。

参加した高校生は「高知さんの苦しい境遇を目の当たりにして、自分や友人は絶対に薬物を使用してはいけないと思いました」と話していました。