土佐の伝統芸能まつり 高知市で初めて開催

人口減少が進むなど高知県各地に伝わる民俗芸能の継承が難しくなるなか、その魅力を知ってもらう催しが高知市で初めて開かれました。

県が去年取りまとめた調査によりますと、県内には900を超える民俗芸能がありましたが、人口減少や新型コロナの影響で継承が難しくなり、このうち4割余りで中断や廃絶している状況だということです。

そこで、多くの人に伝統芸能の魅力を知ってもらおうと、県などは8日、高知市で「土佐の伝統芸能まつり」を初めて開催しました。

このうち、高知市の鏡地区で伝わる「大利太刀踊」は、県の民俗文化財に指定されている踊りで、拍子木の音に合わせ、相対した紅白2人の踊り子が軽快な刀さばきを披露しました。

踊りを見せた中学3年生の男の子は「地元の伝統をこれからも続けていきたい」と話していました。

また、毎年秋に香南市の立山神社に奉納される獅子舞が披露され、獅子とてんぐのコミカルな掛け合いで観客を楽しませていました。

子どもを連れて訪れた高知市の30代の男性は、「伝統芸能を見る機会があまりなく、知らないものばかりで勉強になりました。子どもたちにも伝統を知ってもらいたいです」と話していました。

7歳の男の子は「獅子舞を初めて見たらどきどきしました」と話していました。