室戸市役所「移転」の見積もりも依頼へ 耐震補強の費用と比較

津波の浸水区域にある室戸市役所の移転建て替えか、現庁舎の耐震補強かをめぐって、室戸市は、判断材料となる費用の比較について、市議会と協議した結果、耐震補強の分だけでなく、移転建て替えの分についても業者に見積もりを依頼する方針を固めました。

室戸市役所の整備をめぐって、浸水区域からの移転建て替えか、現庁舎の耐震補強かで議論が続いていて、室戸市は判断材料となる費用の比較を行う予定です。

ただ、両方の案で業者の見積もりを行うとおよそ2年かかることから、室戸市は現在開会中の市議会に、耐震補強の分のみを業者に委託する費用2380万円あまりを盛り込んだ補正予算案を提出し、一方の移転建て替えの分については、ほかの自治体の事例をもとに市が独自に算出する方針でした。

ところが、市議会との協議で、移転建て替えの分についても調査すべきとの意見が出され、検討した結果、室戸市はより正確に比較するため、耐震補強の分だけでなく、移転建て替えの分についても業者に見積もりを依頼する方針を固めました。

市は、早ければ現在開会中の市議会に委託費用を盛り込んだ追加の補正予算案を提出したいとしていますが、間に合わなかった場合は後日、臨時議会を開いて対応をすることにしています。

室戸市の植田壮一郎市長はNHKの取材に対し「市議会から両案の概算調査を専門家にお願いすべきだという意見の方が多かったので、早急に対応したい」と話しています。