県 移住者5000人の目標 中山間地域再興ビジョンの骨格案

高知県は、人口減少や高齢化が進む中山間地域の10年後を考えるビジョンの骨格案の中で、県外からの移住者の数を年間5000人以上にする目標を盛り込みました。

高知県は面積の9割あまりを中山間地域が占めていて、人口減少や高齢化で集落の維持が難しくなっています。

このため、県は今年度、検討委員会を設置して活性化策の検討を進めていて、新たに「中山間地域再興ビジョン」の骨格案を示しました。

それによりますと、10年後の2033年までに去年と比べて34歳以下の若者の人口と出生数の増加を目指すとしていて、その達成に向けて県外からの移住者の数を年間5000人以上にする目標を盛り込みました。

また、県内で育った若者の定住にも力を入れる方針で、地元の高校への進学率を50%以上にすること、県内への就職率を高校生は75%、大学生は42%にすることなども盛り込んでいます。

このほか、地域で暮らし続けるため、買い物などの移動手段の確保、医療や在宅での介護サービスの提供にも力を入れる方針です。

県は、この骨格案をもとに検討委員会で協議を続け、今年度末までにビジョンを取りまとめることにしています。

高知県中山間地域対策課は「極めて高い目標だが、持続可能な人口構造へと転換するには、今、取り組まなければならない。県だけでは達成できないので各市町村とも連携して取り組みを進めたい」としています。