中国による日本産水産物の輸入停止 県内の事業者にも影響

中国が日本産の水産物の輸入を全面的に停止したことで、県内の水産事業者にも影響が出ています。

このうち大月町でマグロなどの養殖事業を手がける「道水中谷水産」は、中国に向けてクロマグロとハマチを輸出していますが、7月はじめに中国側の通関が滞るようになり、輸出を止めざるを得なくなったということです。

この会社の中国向けの出荷量は、クロマグロは全体の17%、ハマチは全体の10%をそれぞれ占めているということです。

唐澤薫社長は「中国本土だけではなく、香港やマカオへの輸出も止まっているため、養殖業全体への影響は大きい。クロマグロは例年10月ごろから出荷量が増えるので、長期的な影響は計り知れない」と話しています。

また、宿毛市でブリの養殖や加工・販売を手がけている「勇進」は、ことし初めて中国に輸出した「ブリのわら焼きタタキ」が好評だったため、来年は倍の3トンを輸出する予定だったということです。

しかし、輸出できるかが見通せなくなり、代わりの販売先が見つからなければ、およそ900万円の損失につながるということです。