銀行ローンカード詐取の高校教諭を懲戒免職 高知県教委

銀行のローンカードを知人からだまし取ったとして逮捕・起訴されている高知市の高校教諭について、高知県教育委員会は会見を開き、懲戒免職の処分にしたことを明らかにしました。また、公文書の偽造など不適切な事務処理を繰り返していたとして、黒潮町の中学校の事務職員についても停職12か月の懲戒処分にしました。

県教育委員会は教職員の不祥事が相次いでいるとして、16日、記者会見を開きました。

会見によりますと、銀行のローンカードを知人などからだまし取ったとして詐欺の罪で起訴されている県立高知東高校の56歳の男性教諭について、県教育委員会は懲戒免職の処分にしたことを明らかにしました。
この高校教諭は去年6月から7月にかけて同級生から現金500万円をだまし取っていたということです。

また、黒潮町の大方中学校に勤務する27歳の女性事務職員は、昨年度から事務全般を担当し、当時の校長と同姓の印鑑を使って教職員が校外活動を行う際に必要な「旅行命令簿」などの公文書あわせて21件を偽造していたということです。
ことし5月の修学旅行で旅行代理店との契約や旅費の集金などの事務を怠り、生徒の出発が5日遅れ、教育委員会が調査したところ、見積書や行程表の文書の偽造も発覚しました。
このほか、保護者からの学級集金を金融機関に入金せず自宅や車の中に放置するなど不適切な事務処理を繰り返し、公金などの未払いは70件、金額にしておよそ221万円にのぼるということです。
県教育委員会は、この職員を停職12か月の処分としたほか、町の教育委員会は公文書偽造の疑いで警察に相談しているということです。

さらに、四万十町の四万十高校に勤務する会計年度任用の69歳の男性職員は、先月20日、酒を飲んで車を運転したとして酒気帯び運転の疑いで検挙され、県教育委員会は懲戒免職の処分としました。

県教育委員会は「県民の信頼を大きく裏切ることになり深くおわび申し上げる。すべての教職員が公務員としての職責を自覚し、高い倫理観と法令順守の精神を持って取り組むよう徹底する」と陳謝しました。