”イスラム圏へ食品輸出を” 食文化を学ぶセミナー 高知

県内からイスラム圏への食品輸出を後押ししようと、食品メーカーを対象にイスラム教の食文化について理解を深めてもらうセミナーが、27日、高知市で開かれました。

四国銀行などが開いたセミナーには、食品メーカーの関係者などおよそ30人が参加しました。

はじめにイスラム圏の食文化に詳しい「ハラル・ジャパン協会」の佐久間朋宏代表理事が「中東だけでなくインドネシアやインドなどもイスラム教徒は多く、人口が減少する日本とは逆に今後人口が増え、所得水準も上がっていくため市場として非常に有望だ」と指摘しました。

その上でイスラム圏では、宗教上の戒律で豚肉由来のものや、消毒用を除くアルコールは料理に一切使わないことや、食品などを販売する場合は第三者機関による『ハラル認証』が求められることを説明しました。

このあと、いの町でアイスクリーム製造を手がけている会社の担当者が、製造ラインで消毒用のアルコールの使用量を管理するなどの対応をとった上でハラルの認証を取得したことを紹介しました。

参加したしょうゆ製造業の社長は「しょうゆはハラル認証が必要ないと思っていましたが講演の中でグレーな部分があると聞いて参考になりました」と話していました。

セミナーを主催した四国銀行の岡崎翼調査役は「イスラム圏への輸出は難しいというイメージがあるが、きちんと取り組めばクリアできるので、県内企業の進出を支援していきたい」と話していました。