阿佐海岸鉄道 DMVで利用者増加 営業費用も増え赤字に

徳島県南部と高知県東部を結ぶ阿佐海岸鉄道が昨年度の決算を発表し、道路と線路の両方を走る車両、DMVの運行で前の年度の2倍近く利用者が増えた一方、営業費用が増えたためおよそ8700万円の赤字となりました。

沿線自治体などが出資する第3セクター、阿佐海岸鉄道が発表した昨年度の決算によりますと、道路と線路の両方を走る車両、DMV=デュアル・モード・ビークルの利用者は前の年度の2倍近くにあたるおよそ4万4800人となりました。

その結果、運輸収入は前の年度のおよそ2.3倍のおよそ2600万円に上るほか、昨年度から新たにDMVの視察の受け入れや団体客の予約を始めたことから営業収益は前の年度の2.1倍のおよそ2800万円でした。

一方、人件費や車両の検査で営業費用が増えたことから最終的な損益はおよそ8700万円の赤字となりました。

阿佐海岸鉄道は「住民や観光客の大切な移動手段として、収入の確保や経費の削減に取り組み、地域経済への波及効果を最大限発揮できるよう運行していきたい」としています。