コロナ5類移行から1か月 佐川町に人口を上回る観光客

新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類に移行してから1か月。全国の観光地がにぎわいを取り戻しつつある中、連続テレビ小説「らんまん」にゆかりのある佐川町でも町の人口を上回る観光客が訪れていて、地域活性化への期待が高まっています。

人口1万2000人ほどの佐川町は、「らんまん」のモデルとなった植物学者・牧野富太郎博士の出身地で、連日多くの観光客でにぎわっています。

町によりますと、5月の1か月間に主な観光施設を訪れた人の数は、去年の同じ時期と比べて、
▽酒造業を営んでいた「旧浜口家住宅」は10倍余りの2万1295人、
▽牧野博士の生家の跡地に建てられた「牧野富太郎ふるさと館」は5倍近くの7142人に急増しています。

5類移行後、県外からの団体客が大型バスで訪れるようになったほか、台湾や韓国などからの外国人旅行客も増えているということです。

浜松市から訪れた夫婦は「これまで閉鎖されているような感じでしたが、今は少しずつ安心感が広がっているように思います。以前のような人と人とのつながりが取り戻されたらいいです」と話していました。

佐川町まちづくり推進課の安岡裕美さんは「コロナ前よりずっと多くの観光客が来てくれていますが、1度だけでなくリピーターになってもらえるよう町の魅力を発信していきたい」と話していました。

【5類移行してから1か月 街の人の声は】
高知市の中心商店街で話を聞きました。

高知市の20代の男女は「2人で一緒に旅行に行きたい」と話していました。

また、高知市の夫婦は「石川県に旅行に行きました。県外に行くことが増えたと思います」と話していました。

高知市の80代の男性は「持病がある妻からマスクをしてほしいと言われ着用しています。高齢者が感染すると影響が大きいので気をつけています」と話していました。

愛媛県の男性は「どの商業施設に行っても人が増えた印象があります。職場でもことしは会議などは対面で行うとなっていて、飲み会も増え元通りに戻そうかなと打ち合わせをしています」と話していました。