障害者が作ったクッキーやパン販売 催し重ね工賃向上へ 土佐

障害がある人たちが作ったクッキーやパンなどを販売する催しが23日、高知県土佐市で開かれました。
企画した県社会就労センター協議会は7月以降もこの催しを開いて、障害者の「工賃」の向上につなげたいとしています。

この催しは、障害がある人たちが作った商品を販売する機会を広げようと、県から委託を受けた県社会就労センター協議会などが23日、土佐市で初めて行ったもので、「HappyTOSAテラス」と銘打ちました。

市役所のロビーでは市内4か所の事業所に通う障害者およそ10人が、自分たちが作ったクッキーやパンのほか文旦を使ったママレードなどを販売し、購入した人に笑顔で手渡していました。

販売した30代の女性は「たくさんの人に食べてもらいたいという気持ちを込めて作りました」と話していました。

また、県社会就労センター協議会の藤田祐伸会長は「催しをきっかけに、事業所がどのようなものを作っているか知ってもらいたい」と話していました。

県によりますと、障害者を受け入れている「就労継続支援B型事業所」が利用者に支払う月額の平均工賃は、一昨年度のデータで高知は2万597円となっていて目標には届いていません。

今回企画した県社会就労センター協議会は、ことし7月と9月、それに12月にも土佐市でこの催しを行う計画で、今後はほかの市町村でも開いて、障害者の「工賃」の向上につなげたいとしています。