室戸市の小学校の「青い目の人形」 破損しにくい保管箱寄贈

第2次世界大戦前に日米友好の証しとして日本に贈られ、高知県室戸市の小学校が保管している「青い目の人形」を今後の災害から守っていこうと、青い目の人形を通じた平和学習を行ってきた団体が新たな人形の保管箱を製作し、小学校に寄贈しました。

室戸市の佐喜浜小学校に保管されている人形の「エミリー」は、1927年に日米友好の証しとしてアメリカから日本に贈られた「青い目の人形」の一体です。

反米感情が高まった戦時中に廃棄を免れた貴重な一体で、高知県内で現存する青い目の人形はエミリー人形だけだということです。

これまでエミリー人形を通じて高知県内をはじめアメリカの学校などで平和学習を行ってきた団体のメンバーが、16日佐喜浜小学校を訪れ、新しい保管箱を校長と児童2人に手渡しました。

新しい保管箱は地震などの揺れで落下したときに割れにくい、強度の強いアクリルで作られているほか、人形が動いて破損してしまうのを防ぐためのチューブが土台部分に設けられました。

保管箱を寄贈した団体の岡敦子さんは「子どもたちにはエミリーを通じて平和の大切さを学ぶことをこれからもずっと継続してほしいし支援していきたい」と話していました。