長宗我部元親の拠点付近から大規模な造成地跡発見 寺の遺跡か

四国統一を目指した戦国大名、長宗我部元親が拠点としていた南国市の岡豊城跡の北側を発掘調査した結果、大規模な造成地の跡が新たに見つかりました。調査した南国市教育委員会は元親が両親をまつるために建立した寺の遺跡とみています。

調査が行われたのは岡豊城跡の北側の土地で、南国市教育委員会が去年12月から発掘調査を進めた結果、山を削って土を盛る造成が繰り返された跡が見つかりました。

土地が造成された範囲は、およそ860平方メートルにも及ぶと推定され、広い平らな土地が人工的に作られたとみられています。

当時の記録では16世紀後半にこの場所には瑞応寺という寺があったとされ、南国市教育委員会は、長宗我部元親が父親の国親と母親をまつるために建立した菩提寺の遺跡とみています。

遺跡からは茶わんや皿、中国の豪華な焼き物も見つかり、祭礼を行う場所や茶室として利用されていた可能性もあるということです。

調査を行った南国市教育委員会の油利崇主幹は「大規模な造成の跡により長宗我部一族の寺の可能性が高まった。出土品から当時の生活の様子や寺の建立の経緯が初めてわかり学術的価値は高い」と話していました。

遺跡の現地説明会は今月12日の午前11時から開かれます。