“動物の福祉“の観点で 全国の動物園などの飼育環境調査へ

飼育されている動物にかかる負担を極力減らして、快適に行動できるようにする「動物の福祉」という考えを広く浸透させようと、日本動物園水族館協会は、ことしから全国の動物園などの飼育環境を調査し、改善につなげる取り組みを始めることになりました。

「動物の福祉」・「アニマルウエルフェア」は、飼育されている動物ができる限り、健康で快適に苦痛を感じずに行動できるようにするという考えで、東京・上野動物園がジャイアントパンダの飼育施設で生息地の中国・四川省の森を再現するなど、世界の動物園で近年、特に重視されています。

さらに、動物保護の観点から希少な動物の輸入が年々難しくなっていて、飼育環境をどう整備しているかが問われる機会が増えています。

こうした中、国内のおよそ140の動物園と水族館で作る日本動物園水族館協会は、ことしから全国の動物園などの飼育環境を調査し、改善につなげる取り組みを新たに始めることになりました。

調査は、バックヤードも含めて野生本来の動きができる飼育スペースの確保や、けがにつながる障害物の有無、エサの栄養や動物の健康状態を記録・管理する仕組みなど、およそ90項目で評価します。

ことしは、まず、東京の上野動物園や多摩動物公園、大阪の天王寺動物園など全国の10の施設で調査を始める計画です。

日本動物園水族館協会は「動物園は見て楽しむことにとどまりがちだったが、種の保存に貢献する使命も求められており、動物が心地よく暮らせる環境整備を目指したい」としています。