全数把握見直し 県は「フォローアップセンター」で支援の方針

高知県は、新型コロナウイルスの感染者の全数把握を見直し、26日から医療機関から保健所への詳しい報告の対象を重症化リスクの高い人に限定する新たな運用を始めました。県は報告の対象外となる重症化リスクの低い人の体調の急変に備えて、「フォローアップセンター」で療養期間中の支援に当たる方針です。

医療機関は、これまですべての新型コロナウイルスの感染者について、氏名や年齢、連絡先などの詳しい情報を保健所に報告する「全数把握」を行っていましたが、医療機関や保健所の負担を減らすため、高知県は26日から国の方針に沿って運用を改めました。

新たな運用では、詳しい報告の対象を65歳以上の高齢者や基礎疾患などがある人、入院が必要な人、妊婦などに限定します。

一方、それ以外の重症化リスクの低い人については、県が開設した「陽性者フォローアップセンター」に自分で情報を登録してもらい、自宅で療養することになります。

県は、保健所への報告の対象外となる重症化リスクの低い人の体調の急変に備えて、「フォローアップセンター」で看護師などが24時間体制で電話で相談を受け付けることにしていて、必要に応じて医療機関の受診や宿泊施設での療養につなげるなど療養期間中の支援に当たる方針です。

26日から感染者の全数把握が見直されたことについて、高知市の医療機関では、事務作業の負担軽減につながるという声が上がっています。

高知市の発熱外来の一つ、愛宕病院では26日の検査で感染が判明した5人のうち、3人の患者については報告の対象外となり、保健所に発生届を提出する必要が無くなりました。

この病院では、検査を担当するスタッフが入力を担当していますが、発生届は患者1人分を入力するのに10分程度かかるということです。

このため全員分を入力するのに、これまで多いときには2〜3時間ほどかかり、残業することも多かったということです。

入力業務を担当する愛宕病院の松本由美子さんは、「発生届は入力する項目も多いので報告の対象を絞ったことで事務量は半分ほどになり、定時で帰れるようになりそうだ。業務の割合の多くをコロナが占めていたが、ほかの業務もできるようになる」と話していました。