離島の渡船で乗客の救助訓練 知床観光船事故を受けて 宿毛

北海道の知床半島沖で観光船が沈没した事故を受けて、宿毛市の沖合にある島などに乗客を運んでいる渡船で、船から乗客が転落した場合の救助方法などを確認する訓練が行われました。

宿毛市の沖合およそ20キロにある離島、鵜来島で行われた訓練には、島の住民や渡船の運航業者など、およそ20人が参加し、港に停泊している船の上で訓練が行われました。

はじめに、船から乗客が海に転落したという想定で救助訓練が行われ、海に浮いている人に船の乗客や船長らが浮き輪を投げたり、釣りざおの糸の先にペットボトルをつけた救助道具を使ったりして、海に落ちた人を救助する訓練に取り組んでいました。

また、海上で船が故障し沈没するという想定の訓練も行われ、海上保安署や消防などに無線で救助要請を行うことや、乗客に救命胴衣を着せて脱出用のボートに乗せることなど、決められた手順を確認しながら訓練に取り組んでいました。

訓練に参加した渡船の運航業者は「訓練を通して海上での救助の難しさや事前準備の大切さを実感できました。いざという時に備えて、ほかの渡船業者との連携を強化していきたい」と話していました。