西脇市出身の横尾忠則氏 作品900点余を兵庫県に寄贈

西脇市出身の現代美術家、横尾忠則さんが、神戸市にある美術館に寄託し、保管していた900点余りの作品を兵庫県に寄贈しました。

横尾忠則さんは、生まれ故郷の西脇市をモチーフにした作品や舞台芸術のポスターなどを数多く発表し、海外でも高い評価を受けていて、去年秋には文化功労者に選ばれています。
その作品の多くは、神戸市灘区にある県の横尾忠則現代美術館に「寄託」という形で預けられ、保管・展示されてきました。
これらの作品について、横尾さんから去年8月、「より多くの人に見てもらうため県に寄贈したい」と申し出があり、県が有識者の意見を聞くなど必要な手続きを進め、このほど県の「所蔵」になりました。
寄贈されたのは、▽絵画535点、▽ポスター205点、それに▽版画50点など合わせて905点にのぼり、専門家による評価額は33億円余りになるということです。
このうち、「暗夜光路N市ー3※(あんやこうろ・えぬし・さん)」は、横尾さんが故郷の西脇市で闇の中の建物に光が当たっている様子にインスピレーションを得て手がけた代表的な作品です。
兵庫県芸術文化課は「県の美術館でこれまで開いてきた横尾さんの作品の展覧会を評価され寄贈いただいたので、これまで以上に多くのかたに作品を楽しんでもらいたい」と話しています。

※作品名の3はローマ数字