今にも動き出しそう 動物たちの彫刻展 神戸

等身大の動物たちの彫刻を手がける、尼崎市出身の彫刻家、はしもとみおさんの作品を紹介する展覧会が、6月29日から神戸市の美術館で開かれています。

尼崎市出身の彫刻家、はしもとみおさんは、中学生の時に阪神・淡路大震災を経験し、いのちを形として残そうと動物の彫刻を制作していて、今回の展覧会にはおよそ110点を展示しています。
会場には震災があった5時46分の時刻を示す時計があり、そのそばには、はしもとさんが飼っていた猫と犬の彫刻が並んでいます。
また、黒と白の模様の猫、「トム」は震災後はしもとさんの実家にやってきて、8年ほど一緒に住んだ猫で、どっしり座ってくつろいだ様子をしています。
訪れた人たちはなでたり話しかけたりしてふれあいを楽しんでいました。
70代の女性は「生きているみたいでかわいくて、連れて帰りたくなります」と話していました。
はしもとさんは「生命は時が来ると必ず形がなくなるものですが、その一瞬一瞬の美しさを彫刻に込めています。彫刻の一番の魅力は触れるところにあるので暖かさを感じてもらえたらうれしいです」と話していました。
展覧会は「神戸ゆかりの美術館」で9月16日まで開かれています。