物価高などで奨学金申請が急増の中 大学生らが募金活動

物価高などを背景に、病気で親を亡くすなどした子どもたちを支援する奨学金の申請が急増する中、20日、神戸市で大学生らによる募金活動が行われました。

病気や災害で親を亡くすなどした子どもたちを支援する「あしなが学生募金」の活動が20日から全国で一斉に始まり、このうち神戸市中心部の三宮では、大学生らおよそ50人が街頭で募金への協力を呼びかけました。
「あしなが育英会」によりますと、ことし春に高校に入学した生徒で奨学金を申請した人は、全国で過去最多の1800人にのぼりましたが、資金不足のため、半数を超える985人が給付を受けられなかったということです。
関西2府4県でも、343人の申請に対して半数を超える192人が給付を受けられませんでした。
物価高の影響に加え、一部が貸付だった奨学金が昨年度(2023年度)から全額、給付に変更されたことで申請者の増加につながったと見られます。
自身も奨学金を受けて大阪の大学でスペイン語を学んでいるという入部葵さんは「3歳のときに父を病気で亡くして家庭は経済的に苦しかったので、この奨学金がなければ私は大学に通えていなかったと思います。大変な思いをしている遺児の現状を知ってもらい、少しでも協力してもらえるとありがたいです」と話していました。