神戸 王子動物園 献花台に多くの人 タンタンとの別れ惜しむ

神戸市の王子動物園で、20年以上親しまれてきたジャイアントパンダ「タンタン」が死んだことを受けて、園内に献花台が設けられ、多くの人たちが別れを惜しんでいます。

神戸市の王子動物園にあるパンダ館には、タンタンの写真とともに好物のフルーツが供えられました。
屋内に設けられた献花台には、2日午前9時の開園とともに大勢の人たちが訪れて、花を手向けたり手を合わせたりして別れを惜しんでいました。
神戸市の60代の女性は「23年間の思い出が宝石のように輝いています。きれいな所作や黒真珠のような美しい瞳が印象的で、震災後の神戸を元気づけてくれたと思います」と話していました。
大阪市から訪れた20代の女性は「子どものころから見ていて、タンタンに癒やされたくて園に来ることもあったのでさみしいです。手足が短くてコロコロした姿がかわいくて好きでした。ありがとうと伝えたいです」と話していました。
飼育員の梅元良次さんは「開園からたくさんの人が追悼にきてくれて、改めてたくさんの人に愛されていたんだとうれしく思いました。最期の2〜3年は楽しいことばかりではなく、つらいこともありましたが、数えきれないほどの思い出があります」と話していました。
献花台はしばらくの間設けられ、動物園ではお別れの会の開催も検討するということです。

【SNSに死を悼むコメント相次ぐ】
王子動物園は、これまで公式Xを通して闘病生活を続けるタンタンの日々の様子について投稿を続けてきました。
先月(3月)17日には「たんたんさん、今日も診察お疲れ様です! 今、出来る事を一緒にゆっくりしていこうね 本日もお疲れ様でした! たんたんさん、じゃあまた明日ね」と投稿しています。
しかし、その3日後の20日には、「より一層体調管理に専念しているため、タンタンについての毎日投稿は一旦休止いたします」とタンタンに関する投稿を一時取りやめることを明らかにしました。
そして、1日夕方、タンタンが31日に亡くなったことを発表しました。
その後、SNS上には「タンタンのおかげで神戸へ行くようになり、楽しい思い出がたくさんできました」とか、「本当によく頑張ったねたくさんの笑顔と幸せをありがとう」といったタンタンの死を悼むコメントが相次いでいます。
また、「タンタンさん飼育員の皆さん 王子動物園の皆さん ありがとう 震災後の神戸から今まで、いっぱいの元気をありがとう」とか、「チームタンタンの皆様本当にお疲れ様でした。最後までタンタンちゃんに寄り添ってくださったこと 心から感謝しています」といった動物園のスタッフなどへのコメントも多く見られます。