神戸 留学生が避難所生活の模擬体験など防災を学ぶセミナー

日本で学ぶ外国人留学生が避難所での生活スペース作りを模擬体験することなどを通じて防災について学ぶセミナーが神戸市で行われました。

このセミナーは留学生たちに、神戸で学んだ防災や減災に関する取り組みを帰国したあとに母国で役立ててもらおうとJICA=国際協力機構が開いたものです。
12日はバングラデシュやコートジボワールなど17の国からの留学生、およそ70人が参加しました。
この中で、阪神・淡路大震災を経験した神戸市のNPOの職員が当時の市内の状況について写真や映像を使って説明し、地震が早朝に起きたため多くの人は状況を把握するのに時間がかかったことや、地震の影響で火災や建物の倒壊が相次いだことなどを紹介しました。
続いて、留学生たちは避難所での生活スペース作りを模擬体験し、4人から7人のグループに分かれ、段ボールを使って他のグループの通路をふさがないよう、工夫しながらスペースを確保していました。
参加したフィリピンからの留学生は「避難所の生活スペース作りでは出入りできる道を確保したり数に限りある段ボールを分け合ったりする必要があると学びました。自分の国にきょうの体験を持ち帰って内容を共有したい」と話していました。
留学生たちは、このあと阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた長田区の商店街などを歩いて復興をとげた街の現在の様子を確認していました。