国内で約1世紀ぶり“新属”の植物を発見 神戸大大学院教授ら

キノコのようにも見える奇妙な花をつけた植物が鹿児島県で見つかり、神戸大学などの研究グループが詳しく調べたところ、新種というだけでなく、種の上位にあたる「属(ぞく)」のレベルでも、まったく新しいものであることが分かりました。
専門家は「日本の植物研究の歴史で、1世紀ぶりとも言える快挙だ」と話しています。

神戸大学大学院の末次健司教授などのグループによりますと、おととし(2022年)、鹿児島県の大隅半島の山中で、キノコのようにも見える直径1.5センチほどの奇妙な形の花をつけた植物が見つかりました。
光合成をしないことで知られるユニークな植物「タヌキノショクダイ」に似ていましたが、詳しく調べたところ、花がヒトデのように放射状に広がっていることや、花の中で6つの雄しべが1本ずつ垂れ下がって雌しべと接しているなど、異なる点が確認されました。
DNAの解析でも遺伝的に大きな差が見られ、この植物は新種というだけでなく、種の上位にあたる「属」と呼ばれるレベルでも、まったく新しいものであることが分かりました。
この植物は大部分が地中に埋まっていることから、研究グループは、地下を住みかとするアナグマ=ムジナにちなんで「ムジナノショクダイ」と命名し専門誌に発表しました。
国内で新たに見つかった植物が、新種だけでなく新属として発表されたのは1930年以来、およそ1世紀ぶりということです。
末次教授は「植物の調査が世界的にも進んでいる日本で新属・新種が見つかることは非常にまれで、奇跡に近い。日本の植物研究で歴史的な快挙と言える」話しています。