南海トラフ巨大地震などに備え 神戸淡路鳴門道で復旧訓練

南海トラフ巨大地震などの際に緊急車両がいち早く通行できるよう、高速道路会社や自衛隊などが合同訓練を行い、段差を復旧する手順などを確認しました。

神戸市から淡路島を経て徳島県鳴門市を結ぶ神戸淡路鳴門自動車道は、大規模災害が発生した際に、自衛隊や警察などの緊急車両が通行する「緊急輸送道路」となっていて、28日の訓練には、高速道路会社のほか陸上自衛隊や警察から、およそ130人が参加しました。
訓練は南海トラフ巨大地震が発生し、自衛隊が姫路市から高知県へ向かう途中、道路上に20センチの段差が生じていたという想定で行われ、まず、高速道路会社の職員がおよそ450個の土のうを作り、自衛隊の車両に次々と積み込みました。
続いて、自衛隊員たちが強度を確認しながら、道路の段差の部分を埋めるように土のうを積み上げて、その上にプラスチックの板を乗せ、安全に車両が通行できるか慎重に確認していました。
陸上自衛隊姫路駐屯地の平林昭人 2等陸佐は「能登半島地震の現地で活動し、道路が寸断された場所などがあり、いかに早く通行できるかが重要だと感じた。この訓練を通して、一刻も早く被災地に到達できるよう活動していきたい」と話していました。
また、本州四国連絡高速道路神戸管理センターの河藤千尋 所長は「神戸淡路鳴門自動車道は代替路のない重要な路線で、災害時も素早く復旧できるよう訓練に臨んだ。関係機関と協力し、素早く対応できるよう備えていきたい」と話していました。