石川県珠洲市など支援へ出発 神戸市で震災に対応した元職員ら

阪神・淡路大震災で対応にあたった神戸市の元職員などが、能登半島地震の被災地を支援するため、30日、現地に向けて出発しました。

被災地に向かったのは、29年前の阪神・淡路大震災の発生当時、神戸市の職員として対応にあたった60代から80代の元職員6人と現役の職員2人で、来月3日までの5日間、石川県珠洲市などで支援にあたります。
30日、神戸市役所で出発式が行われ、久元市長が「支援が必要な状況が続いていると思うので、阪神・淡路大震災の経験を全力で生かしてほしい」と呼びかけました。
これに対し、元職員を代表して、震災当時、神戸市消防局で人命救助にあたった鍵本敦さん(61)が「現地では甚大な被害が起きていると思うが、1日も早い復興のために現地の人の声を聞いていきたい」と述べ、車に乗り込んで出発しました。
現地では今の状況を確認し、自治体の担当者と意見を交わすなどして必要な支援を見定め、今後の対応につなげていくということです。
震災当時、交通機関の復旧作業などにあたった元職員の片瀬範雄さん(80)は「息の長い支援に向けて、私たちの体験を生かせるよう現地の状況を確かめたい」と話していました。