鷹取中学校の生徒が震災学び小学生に語り継ぐ 2つの小学校で

29年前の阪神・淡路大震災を直接体験していない中学生が、さらに若い世代の小学生に震災の教訓を語り継ぐ活動が、17日、神戸市で行われました。

阪神・淡路大震災により周辺が甚大な被害を受けた神戸市須磨区の鷹取中学校では、今年度(令和5年度)初めて、授業の一環として生徒が震災について学び、地元の小学生たちに伝える活動に取り組んでいます。
3年生の生徒165人は、震災当時、鷹取中学校に勤務していた教員から、話を聞くなどして準備を進めてきて、17日に近くの2つの小学校を訪れて、それぞれの教室に分かれて震災について語りました。
このうち若宮小学校の6年1組の教室では、4人の生徒が、震災当時の鷹取中学校の写真をスクリーンに映して、2000人を超える人が協力しながら避難生活を送ったことなどを説明しました。
そしていざというときに備えて、避難場所を確認したり、家族とはぐれた場合に集合する場所を事前に決めたりするなど「日頃から災害を自分事として捉えて欲しい」と呼びかけました。
話を聞いた男子児童は「中学生の話を聞いて、地震や津波の怖さを改めて感じました」と話していました。
また、語り部活動を行った女子生徒は「震災を経験していない私たちが、震災を伝えていいのかという不安はありましたが、経験を風化させることなく命が助かるようにするために、きょうは話ができてよかったです」と話していました。